失業率下がったけど景気良くなるの?労働生産性上げないと難しいかも?!

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失業率は下がったが景気は良くなるのか?

失業率の低下は企業の人手不足

2月の完全失業率は2.8%まで下がり、有効求人倍率は高水準だ。労働需要が上がり仕事がある事は良いことである。その反面、人手不足で中小企業を軸に賃上げ圧力が強く、非正規雇用の増加や将来不安で消費は増えていない。日本では雇用改善からの景気回復がうまく行っていないが、これは人口減に突入したことが労働供給の制約につながり経済成長を上げづらくしている。

失業率が2.8%になったのは22年ぶり。働く意欲のある人がすべて雇われ、これ以上は失業率が下がりにくい「完全雇用」といわれる状況とのこと。個別に見てみると2018年春の大卒採用は17年春よりも10%近く増える見通し。大都市圏のパート時給は1000円を超えた。など多くの人に雇用のチャンスがある良い状況に見える。

労働市場のこういった状況の理由は大きく2つだ。1つ目は人口減。15~64歳の生産年齢人口は年平均でおよそ50万人減っており、働き手の補充が追いつかない。2つ目は生産性。労働力の数が減っているのであれば、一人あたりの生産性を上げて経済成長を支える必要がある。しかし日本は主要7カ国の中で最も低く、米国に追いつくには日本の生産性を1.6倍に高める必要がある。

労働人口推移と影響

人口問題研究所が発表した「日本の将来推計人口」では、高齢国家へ進んでいることが見て取れる。主要な働き手である若手の人口が大幅に減る。少子化対策や社会保障制度の改革、生産性向上策など思い切った手を打たなければ、活力ある未来は展望できない。15~64歳の生産年齢人口は2065年に2015年比で4割減る見通し。

どんな業種に影響が出るのか

すでに建設や運輸、介護などの有効求人倍率は高く推移しており、3倍をとなっている。このまま人口減の基調が続けば、多くの人手を要する産業は立ち行かなくなる。根本的な生産性の向上や技術革新は急務だ。
介護ではITやロボットの導入が進むが、高齢化による需要に労働力が追いつく気配はない。運輸でも時間帯指定サービスの一部廃止など業務の見直しを急ぐが、現在の就業人数ではサービス水準を維持するのは難しいと言われている。

失業率の全体への影響は?

働き手の減少による日本経済全体への影響は大きい。内閣府の14年の試算によると、現状のペースで人口が減り、生産性も改善しない場合、40年代以降はマイナス成長が定着する。逆に経済成長率を1.5~2%に保つには、1億人の人口を維持し、生産性を世界トップレベルに引き上げねばならない。※前提として 経済成長率を1.5~2%つことが一番良い水準である。

生産性は上がっているのか?

では、2つめの課題の生産性。コレの現状はどうなのか?日本生産性本部によると、15年の日本の労働生産性は7万4315ドルで主要7カ国の中で最も低い。日本の生産性を高めるには低迷するサービス業のテコ入れが欠かせない。

なぜサービス業にテコ入れ?

生産性向上の中身について考える。平成26年の内閣府の国民経済計算や財務省の法人企業統計を見てみると、日本の製造業の労働生産性は非製造業のそれと比べると高く推移している。日本のお家芸でもある製造業はIT化や業務改革を続け、生産効率を上げてきた。しかし非製造業の中でもサービス業態については、ビジネスモデルが労働集約的なため、労働生産性向上の足を引っ張っている。現在、日本のサービス業は全体の約7割を占め、サービス業の効率化そして生産性の向上が課題となります。

世界でも同様の流れは起きており、多くの国でサービス業の労働生産性が、製造業と比べ低い状態のようです。サービス業は、儲けを大きくしようとすれば、それに合わせて就業者増やさなければならないことが多く”一人当たりの儲け”の上昇幅が小さくなるのは仕方がないことかもしれません。

生産性を上げる課題 の高齢化と人口推移

では、日本の高齢化問題は生産性にどう影響を及ぼすか。サービス業の生産性向上の実現は可能なのでしょうか?世界で最も労働生産性が高いルクセンブルグでは、金融業や不動産業のようなサービス業が中心。こういった業態シフトができれば、日本も労働生産性の向上が可能です。ただ、業態のシフトすることは簡単ではありません。というのは、日本は高齢化問題を抱えており、医療福祉サービスに従事する人が急増しています。平成24年度から26年度にかけて1.7倍になりました。労働集約的な業務が大半で、金融や不動産のように高い労働生産性を求めることができません。つまり、人口動態推移が労働生産性の改善が進められない要因になっています。

政府の生産性向上方針

政府もこの構造はわかっており、アベノミクス新第三の矢として、2020年までにサービス業の現在の労働生産性0.8%の伸び率を2.0%に底上げする目標を掲げています。ただ、ターゲットは対GDP総額の大きい小売業や卸売業が中心に見えてしまい、医療福祉サービスの労働生産性向上にどれだけ本気で着手できるかは不明です。じゃあ具体的にどうやって取り組むのかそもそも日本の生産性があがらないのに色々意見があると思います。

根本的な話は仕事が嫌いだからでは?

日本の低成長率の原因が仕事嫌い? 日本人の仕事嫌いの理由とは – 仕事とか科学とか : 

面白い記事なので共有。仕事が嫌いというだけでなく、ネックなポイントとして給与や休暇取得日数。ワークライフバランスの観点を見ている。効率的に取り組むための環境作りが大事だと認識させられる確かにワークライフバランスは重要、政府もわかっているのか働き方改革と打ち出していますね。生産性の上げ方は国によって様々あるがいくつかの見てみよう。上記記事でも紹介してるがイタリアの仕事感

年次有給休暇は、日本とイタリアは10日も開きがあります。現在日本は年次有給休暇の取得率が47.1%と非常に低い。
週休以外の休日に関しても、イタリアには州独自の祝祭日があり、休日がきちんと確保されています。またイタリアは残業がほとんどなく、会社は、朝8時半始業が多く、遅刻はごく普通だそうです。一方、終業時間にはきっちり退社するそうです。残業なんかしたら変な目で見られてしまうとの事。

労働生産性の国際比較を見ると、OECD加盟30か国中、日本は20位、イタリアは7位。

ドイツでの仕事感として、自分の担当職務以外はやりません。また管理職は「部下の休みを取らせるのも重要なミッション」のひとつ。当人の仕事が残っていても長期休暇に入らせるのが普通で、仕事のカバーは組織全体で行います。なおドイツでは「1ヶ月」の休暇を連続で取ることも珍しくありません。それでも日本人の1時間あたりの生産力より遥かに高い効率を上げます。1時間あたりのドイツの生産性は「58.3ドル」。日本は「40.1ドル」。

女性の労働生産性向上

日本では女性に対しての期待も大きい。女性が働いて家計の経済力を維持しながら、子育てできる環境を急ぎ整える必要がある。共働き世帯が増えれば、出生率が上昇し、働き手も拡大する可能性が高まる。 自民党内には、保育や幼児教育を無償化するために、国民や企業から保険料を徴収する「こども保険」の構想が持ち上がる。女性の労働参加を拡大するためにも、若い人に子供を持っても大丈夫と思わせる大胆な策が必要になる。

生産性の正体

根本的にはどこにつながっていくのか、職場単位で生産性はどうやって上げるのか?Googleの事例を紹介している記事があったので参考にしてほしい。

ここでは「他者への心遣いや同情、あるいは配慮や共感」といったメンタルな要素の重要性が書かれている。

職場環境と生産性は切り離せない関係にあるのは間違いなさそうだ。

今後の労働市場はどうなっていく?

これだけ人手が足りなくなると賃上げが加速してもおかしくないが、企業側は慎重な動きになっている。従業員数300人未満の中小企業のベースアップの平均回答額は1397円と、トヨタ自動車など大企業の1300円を上回った。JAMの宮本礼一会長は「人材を引き留めておくためにも賃上げする動きが続いている」と指摘する。